日本代表MF久保建英との契約が決定的と伝えられているビリャレアルは、ワトフォード所属のコロンビア人FWルイス・スアレス(22)に興味を持っていると、ビリャレアルの地元紙エル・ペリオディコ・メディテラネオが報じている。

ルイス・スアレスは先日、1年間の期限付き移籍でプレーした香川真司所属のサラゴサをシーズン途中で退団したばかりだった。その理由はスペイン1部リーグ昇格プレーオフが延期されたためである。

当初、7月20日に開催予定だったスペイン2部リーグ最終節デポルティボ-フエンラブラダは、フエンラブラダの選手たちが多数、新型コロナウイルス検査で陽性反応を示したことにより延期された。それに伴い、フエンラブラダにプレーオフ出場圏内の6位入りの可能性が残されているため、1部昇格プレーオフも延期となった。そして最終的にプレーオフ準決勝が13日と16日、決勝戦が20日と23日にそれぞれ開催されることが決定している。

それを受けサラゴサは、契約が今月5日までだったルイス・スアレスの契約延長を所属元のワトフォードに申し入れたが前日に断られ、退団した。

新監督のウナイ・エメリは来季に向け、ジェラール・モレーノとパコ・アルカセルとポジション争いさせるFWをもう1人求めており、ビリャレアルが今季を通じて注目してきたルイス・スアレスが獲得候補として挙がっている。

ルイス・スアレスは今季、サラゴサでスペイン2部リーグ38試合に出場し19得点4アシストを記録してチーム得点王になっていた。またコロンビアとスペインの国籍を持っているため、EU圏外枠を必要としないという利点がある。しかし現時点では正式なオファーを出してはいないという。またベティスとレアル・ソシエダードも興味を持っているとのことだ。

ビリャレアルがルイス・スアレスを獲得する場合、給料が安い一方、1500万ユーロ(約18億円)に見積もられている移籍金が壁になるとみられている。そのためエメリ監督の構想に入らない予定ながらも、契約がまだ1年残るカルロス・バッカのような選手の放出が必要とのことだ。(高橋智行通信員)