日本(FIFAランキング18位)がスウェーデン(同38位)と対戦し、1-1で引き分け、F組2位で決勝トーナメント進出を決めた。
MF中村敬斗(25=スタッド・ランス)がイバン・バートン主審からソックスを下げていることに注意を受けた。前半7分すぎに主審から上げるように指摘を受け、その場で上げて主審はサムアップ。ハーフタイムには中村と審判団でコミュニケーションを取った。
その後、後半11分に日本が先制した直後、ソックスのはき直しを命じられ、再びピッチに入ったのは同13分過ぎだった。
”不可解”とも取られるが、競技規則を開いてみる。「第4条」に「競技者の用具」とあり、「基本的な用具」の項目には下記のようにある。
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競技者が身につけなければならない基本的な用具は、次のものであり、それぞれに個別のものである。
・袖のあるシャツ
・ショーツ
・ソックス-テープもしくはその他の材質のものを貼りつける、または外部に着用する場合、着用する、もしくは覆う部分のソックスの色と同じものでなければならない。
・すね当て-それ相当に保護することができる適切な大きさと材質でできていて、ソックスで覆われていなければならない。競技者は、すね当ての大きさと適切さに責任を負う。
・靴
(一部省略)
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ソックスを下げることについての言及はない。通常、選手は入場前に用具チェックを受ける、上記の基本的な用具はもちろん、ピアスやネックレス、指輪など危険を招きかねないものがないかのチェックも受ける。
今回、チェックの様子は放送されておらず不明だが、入場時に中村はソックスを膝下まで上げている。セレモニーが終わりキックオフまでに下げたと思われるが、競技規則に違反していない。
ではバートン主審はなぜ履き替えまで命じたのか。これは冊子の競技規則の第1条の前にある「サッカー競技規則の基本的考え方と精神」、俗に言う競技の「精神」の部分に明記されている。そこの一部には「競技者の安全・安心、快適なプレーに寄与しなければならず、」とあり、その後には「事故が起きてしまうのは致し方ないものだが、競技規則は、競技者の安全や安心・快適さとスポーツがフェアであることとのバランスを取りながら、サッカーの試合ができる限り安全にプレーできるための手助けになることを目指している」とある。サッカーがルールブックはなく「競技規則」とあるのは、冒頭の「競技の精神」が記されているからだ。
バートン主審は昨年、Jリーグの審判交流プログラムで来日した際も、鹿島の鈴木優磨がショーツのすそをたくし上げているのを注意している。番号が分からないから、という理由も考えられるが「競技者の安全」という観点もあったはずで、用具についての基準は一貫している。
中村も主審も間違ってはいない。ただ、あの試合はよくてこの試合はダメ、では選手は困惑する。宮本恒靖会長も「どういうアクションを起こせるのかはあれですけど、ちょっと再確認したい」と話しているように冷静にすり合わせは必要だろう。


