陸上男子ハンマー投げで04年アテネ五輪金メダルの室伏広治(41)が24日、愛知・パロ瑞穂で行われた日本選手権の競技後、第一線から退く意向を示した。

 64メートル74の記録で3回目までの上位8人に入れず、4投目以降の投てきに進めなかった。これで5大会連続となる五輪出場は絶望的となり、競技後に「メダルを狙うというのは体力の限界。おそらく私にとってこれが、第一線でやる最後になると思う。最後まで精いっぱいやらせてもらった。たくさんの期待をしてもらって、ありがとうございました」と、すがすがしい笑顔を見せながら話した。

 室伏は1投目が64メートル74、2投目が64メートル02、3投目はファウルに終わった。五輪参加標準記録の77メートルは投げられなかった。

 テレビゲストとして競技を見守った父重信さんは「一番大事なのはハンマーのヘッドスピード。そこを出すのに時間がかかる。彼の年齢で70メートルを超えるには、半年かかる。今回は3カ月の練習だった。記録という意味では難しいと思っていた。これくらいじゃないでしょうか」と話した。