04年アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずきさん(42)が23日、山形・中山町の「なかやまスポーツフォーラム2020」に参加した。イベントはトークショーとランニング教室の2部構成で、マウスシールドやアクリル板など感染予防対策をとって行われた。

第1部のトークショーで野口さんは、独走の末に金を獲得したアテネではレースが終わって欲しくないほど幸せな気持ちで終盤を走っていたことなど、当時の思い出を披露。スポーツの素晴らしさについても触れ「ちょっとしたスポーツをすることで免疫力も高まります。病気にも打ち勝つような体づくりをしていきましょう」と呼びかけた。

参加者からの質問コーナーでは1つ1つ丁寧に回答。「孫にマラソン大会での呼吸法を教えたいが、“ハッハッスッス”というやり方でいいのでしょうか」という男性からの問いに対しては「マラソンは高橋尚子さんがピッチ走法、私ならストライド、といったようにスタイルが人によって違います。呼吸法も1つにとらわれず、自分に合う方法を見つけるほうがいいです」とアドバイスした。

第2部のランニング教室では自身が現役時代に行っていたストレッチや体操などをレクチャー。床を張り替えたばかりの会場の中山町総合体育館を1周する「始走式」も行い、会場から大きな拍手を浴びた。