21年東京オリンピック(五輪)代表の前田穂南(26=天満屋)は3位で、24年パリ五輪代表選考会で今秋開催の「マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)」への出場権を獲得した。

天満屋所属選手では、すでに松下菜摘、谷本観月ら4人がMGC出場権を取得済みで、仲間に続く形となった。

レースはスタート直後から昨年のシカゴマラソンで世界歴代2位の2時間14分18秒をマークしたルース・チェプンゲティッチ(28=ケニア)が、ペースメーカーを抜き、トップに立つと、2位以下を大きく離して独走。予想外の展開だったが、第2集団で冷静にリズムを保ち、粘り強く走り続けた。30キロすぎに鈴木亜由子が第2集団の中から飛び出すと、負けずに背中を追った。

前回の東京五輪は33位。初めてのマラソンでの出場も、大会前に負ったけがの影響もあり、納得のいく結果は出せなかった。

その後も思うようにレースを走れず、昨年8月の北海道は新型コロナウイルス感染症で欠場。2月の大阪国際女子も、左足のくるぶしを痛めて出場を取りやめていた。

それでも、この日、東京五輪以来約1年半ぶりに走って好記録をマーク。新たにMGC出場権を獲得した前田は、2大会連続の五輪出場を目指す。