元五輪3連覇の野村忠宏(40=ミキハウス)の引退試合を見届けに、他のスポーツ界からも著名人が会場を訪れ、生観戦した。

 かつて同じトレーナーに師事していたプロ野球元阪神の桧山進次郎氏(46=日刊スポーツ評論家)は「本当にいろんなものを背負って、重圧もあったと思いますが、その中でやってきたことはすごい。小さい子供も含めて、勇気や希望を与えてくれたと思います。(競技の)一線を離れることになるけど、柔道界やスポーツ界に貢献していくと思う。ここ数年はケガと付き合って、それも自分の経験として、すごい指導者になると思う」と話した。

 競泳の五輪2大会連続2冠・北島康介(32)は「初めて試合を見させてもらったけど、不思議な気持ち。『オトコ野村』が見られた」と感激。「競技は違うけど、彼を見てオリンピック3連覇に挑戦したいと思ったこともあった。偉大な先輩です。彼ほどボロボロになったら、水泳の場合はできないと思うけど、その精神力はいつも見習ってます」と敬意を表した。

 ラグビー元日本代表の大畑大介氏(39)は「僕がアキレス腱(けん)を切った07年に見舞いにきてくれた。自分を信じて戦う姿はかっこいい。同じアスリートとして、この人と一緒の時代に生きることができて良かったです。アスリートとして一番影響を受けた人なので、これからも輝き続けると思いますよ。僕も輝き続けられるようにしたい」と笑顔で話した。