開幕して男女の個人予選を行い、男子はロンドン五輪4位の伊藤正樹(東栄住宅)が108・730点で日本勢トップの8位につけ、上位24人(各国・地域最大3人)による準決勝へ進んだ。

 男子は棟朝銀河(慶大)も106・420点の11位で準決勝進出。北京、ロンドン両五輪代表の上山容弘(モンパルテ)は95・265点で69位、第2演技の最初で落下した外村哲也(アムス・インターナショナル)は49・670点の122位に終わり、いずれも予選敗退となった。

 棟朝は「プレッシャーはあった。だが、平常心でやれば問題ない、と自分に言い聞かせた。世界選手権は初出場でかなり緊張はしたが、呼吸数の調整などで自分をいつも通りの状況に持っていけた」、外村は「(4年前に続いて)五輪挑戦に失敗し、こういう精神状態になるのは2回目。(台から)落ちた瞬間は頭が真っ白になった。どうすればいいのか、どういうことなのか、うそなんじゃないか、信じられない、と思った」と話した。

 女子は岸彩乃(金沢学院大ク)が98・190点の21位、中野蘭菜(星稜ク)は97・995点の22位、土井畑知里(日体大ク)も97・760点の24位で準決勝進出。佐竹玲奈(日体大ク)は97・620点の26位で敗退した。

 土井畑は「練習のほうが内容的に良く、自分で納得できていない。もっと気持ちよく演技したかった。(今後は)練習通りの演技をやって、評価してもらいたい」、佐竹は「もうちょっと点数が欲しかった。でも、この大舞台でできることに感謝の気持ちでいっぱい。自分の演技ができたから、後悔はない。ベストを出せた」と話した。

 男女とも決勝へ進む8人(各国・地域最大2人)に入って国別の出場枠を獲得すれば、日本体操協会の選考基準で五輪代表に決まる。準決勝と決勝は29日に行われる。