バドミントンのリオデジャネイロ五輪男子シングルス代表を確実としていた桃田賢斗(21)と、2012年ロンドン五輪代表の田児賢一(26=ともにNTT東日本)が国内の違法カジノ店で賭博を行っていた件で両選手が8日、都内で会見を行った。

 両選手はスーツ姿で登場。NTT東日本の奥本雅行バドミントン部長による経緯説明、田児の謝罪に続き、桃田は直立し神妙な表情で目を潤ませながら「本日はこのような事態を招いてしまい本当にすいませんでした。今まで育ててきてくれた方々や福島県の皆様や、後援会まで作ってくださった香川県の皆様をこのような形で裏切る形となってしまい、本当に深く反省しています。本当にすいませんでした」と話し約5秒間、頭を下げた。

 賭博行為を行っていた時の心境について田児は「自分自身いけないことだとはわかっていたが、やめられない自分がいました」。桃田は「入ってはいけないところに入る好奇心であったり、少し楽しんでいる自分もいて、自分が日本代表を引っ張っていかないといけない立場なのに、こういう軽率な行動をとってしまって深く反省しています」と話した。

 会見では田児が60回程度で約1000万円、桃田が6回程度で約50万円を使用したことが明らかになった。

 2人は遠征先のマレーシアから7日に緊急帰国。所属するNTT東日本による、その後の聞き取り調査で賭博の事実を認めた。日本バドミントン協会の銭谷欽治専務理事は同日、桃田を五輪代表に「推薦できない」と明言。リオ五輪出場は絶望的な状況となっている。処分は10日の緊急理事会で協議される。