23歳のダニエル太郎はセットカウント0-2から驚異的な粘りが実り、フルセットで相手が負傷棄権して逆転勝ちした。4大大会初勝利を決めると、笑顔で両手を突き上げて喜びを表現した。

 父が米国人で、スペインを拠点に腕を磨いている。最初の2セットは初対戦となった左利きのクリザンにフォアの強打と緩急で揺さぶられた。だが土壇場で成長ぶりを発揮。「クレーコートは得意」と自信を胸に挑んだ2度目の全仏で勝利の余韻に浸った。