リオデジャネイロ五輪に出場する7人制ラグビー女子日本代表が5日、北海道・札幌市内で練習を公開した。今回の合宿では、チームワークを高めるために「お菓子作り」に初挑戦。この日、練習相手を務める地元のクラブチームの男性メンバーに手渡した。

 実戦形式の練習を終えたサクラセブンズのメンバーが屈強な男性に歩み寄った。手にはチームの象徴の桜や、遠征に常時持ち歩くクマのぬいぐるみをかたどった手作りのクッキー。中村主将らは、バレンタインデーにチョコレートを渡す時のように? ちょっと恥ずかしそうに感謝の言葉を添えて、練習相手を務めた北海道バーバリアンズのメンバーに手渡した。

 合宿4日目の3日、20歳の山中らが宿泊施設の台所に集まって、サクラセブンズ初めてのお菓子作りが始まった。悪戦苦闘しながら? 正確な分量計算や、手際のよさが求められる作業に取り組んだ山中は「指示してもらったり、みんなに聞きながら」と、楽しんだ様子。6月30日から始まった合宿は20日まで。苦しい合宿期間中に、お菓子作りで選手間のコミュニケーションを図るのが狙いだ。呼び掛けた中村主将は「チームビルディングの一環。明日(6日)はみんなでクッキー、ゼリー、パウンドケーキの3本立てですよ」と笑みを浮かべた。

 五輪開幕まであと1カ月。1000日前からカウントダウンしていたという桑井は「31日って見るともうすぐだなと実感がわく」と気を引き締めた。中村は「金メダル以外はいらない」ときっぱり。日本の力は12チーム中10番目程度に位置付けられている。強豪との戦いは、お菓子のように甘くはないと理解している。だが、目標はクッキリしている。【保坂果那】