男子SPで、宇野昌磨(18=中京大)が89・15点で首位発進した。最初の4回転フリップで着氷も、連続ジャンプの2本目の3回転トーループで転倒。「1つめ(4回転トーループ)が良かっただけに、もったいない」と悔しがった。

 完璧な演技は出来なかったが、普段と同じ感覚で演技できたのが何より収穫だった。シニアデビューした昨季は「焦るというか、早くやりたい、やりたい」と気持ちがはやり、練習通りに動けないことが多かった。うまくいく時も勢いのまま、一かばちか。初めての世界選手権では、思い詰めたのが空回り、力を出せずに涙した。だが「今日はびっくりするぐらい落ち着いていた」。時差ボケ対策のため、1週間前に現地入りした効果もあり、リラックスしながら自然と試合に臨めた。「こうやって練習通りに落ち着いて考えながらできるのは初めてです」。課題だったメンタルコントロールのこつをつかんだことを、うれしそうに語った。