帰ってきたトライゲッターが定位置取りに名乗りを上げた。ラグビー日本代表は今日28日、世界選抜との強化試合に臨む。27日は福岡市内で約1時間の最終調整を行い、攻守の連係を確認。昨年11月のジョージア戦で右膝前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負い、約1年ぶりに代表復帰したWTBレメキ・ロマノ・ラヴァ(28=ホンダ)は「ハットトリック(3トライ)を狙うよ」と流ちょうな日本語で大暴れを誓った。

 16年リオデジャネイロ五輪に7人制日本代表のエースとして出場し、強豪ニュージーランドから金星を挙げるなど、チームの4強入りに貢献。「次は夢だったW杯」と15人制に戦いの場を移した。昨年11月に代表に初選出され、ジョセフ体制初戦のアルゼンチン戦でデビュー。続くジョージア戦でも2トライを奪ったが、終了間際に負傷、長期離脱を余儀なくされた。

 約半年間のリハビリ期間中に肉体を強化。体重は2~3キロ増え、持ち味のパワフルなランに磨きをかけてきた。WTBは山田、福岡らライバルも多く、復帰戦ながら結果も求められる。「いいパフォーマンスを出せないと(次の)オーストラリア戦は出られない。このチャンスを生かしたい」と気合十分でピッチに立つ。【奥山将志】

 ◆レメキ・ロマノ・ラヴァ 1989年1月20日、ニュージーランド生まれ。高校卒業後の09年にキヤノンに加入。14年、ホンダへ加入し、日本国籍を取得。16年11月のアルゼンチン戦で代表初キャップ。ポジションはWTBとFB。家族構成は妻と2男。愛称はマノ。177センチ、92キロ。