F1へのステップアップを目指す福住仁嶺が、2018年はF1直下のFIA F2選手権と全日本スーパーフォーミュラの2カテゴリーにダブル参戦することが正式発表された。昨年はFIA F2のひとつ下のGP3でランキング3位。今季は2カテゴリーに参戦することで、F1参戦に必要とされるスーパーライセンスの取得要件により近づくことが期待される。

 FIA F2ではF1のレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表が共同オーナーを務めるアーデン・インターナショナルに所属。ここ数年はチーム力低下に苦しんできたが、2018年に向けてはレッドブル・レーシングとの技術提携やエンジニアの獲得などチーム体制強化を進めている。

 「FIA F2に関しては新しいクルマになるので、開幕前テストでできるだけ速くそれに慣れることと、タイヤの勉強ももう少ししなければいけないと思っています。それをテストの間に改善できればと思っています」。

 スーパーフォーミュラは昨年2勝を挙げF1へのデビューを果たしたピエール・ガスリーがドライブした無限の15号車、F1と同じレッドブル・カラーのマシンでの参戦となる。すでに12月に2日間のテストを行い好タイムを記録しているが、油断はしていないと福住は話す。

「去年のガスリーもそうでしたけど、開幕前のテストは好調でも開幕戦で蓋を開けてみたら全然ダメだったっていうこともあったんで、まだ全然安心はしていません。自分のドライビング面でもまだまだな部分はあると思うし、まだまだこれから学んで行かなきゃいけないことが山積みです」。

 FIA F2とスーパーフォーミュラは3戦の開催日程がバッティングしているが、現時点ではFIA F2へのフル参戦を予定している。F1デビューの足がかりにもなるF1の金曜フリー走行への出走にはFIA F2フル参戦が条件になることもあるからだ。

 「2018年に向けて楽しみもありますけど、不安もあります。見えない部分がまだ多いのと、2つのシリーズに参戦するというのがどれだけ忙しいかっていうのもあるし。それに(ホンダとレッドブルという)ここまで大きな看板を背負って走るプレッシャーもあります。それでもスーパーライセンスを取得できるよう、今までの経験と努力の全てを発揮できるよう全力を尽くします」と話した。(米家峰起通信員)