新潟アルビレックスBBがBリーグでのチーム新の10連勝でレギュラーシーズンを締めくくり、B1通算100勝を達成した。横浜ビー・コルセアーズに89-73で快勝した。

PG五十嵐圭(38)が3点シュート5本を含むチーム最多タイの17得点でMVPを獲得。ホーム戦初出場のSFアマンゼ・エゲケゼ(23)も五十嵐に並ぶ17得点でMIPに選出された。中地区王者として臨むチャンピオンシップ(CS)のクオーターファイナル(27~29日)は、ワイルドカード1位で昨季リーグ王者のアルバルク東京(東地区3位)とアオーレ長岡で対戦する。

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アオーレ長岡を埋めた4436人のファンを五十嵐が盛り上げた。「相手が高い位置に出てきたので、いつでも打てる準備はしていた」。第4クオーター(Q)、開始6秒で3点シュートを決める。その15秒後にも成功。さらに開始1分2秒では3点シュートラインの約1メートル後方から連続の3本目。「少し遠かったが、決めれば勢いをつけられたので狙った」。果敢に打ち続ける姿勢でチームメートと地元ファンを活気づけた。

前半で新潟が奪ったリードは1点だったが、終わってみれば16点差。今季何度も見せた、ここ一番でのたたみ掛ける攻撃。タクトを振ったのは五十嵐だった。頭にあったのはCSにつながる内容での勝利。20日の1戦目は甘い守備を突かれ、89-88の辛勝。「こんな試合をしていてはCSでは勝てない」。五十嵐は2戦目での立て直しをチームメートに促した。

20日の試合で負傷したPG柏木真介(37)がベンチ登録を外れたこともあり、自らには得点アップを課した。それを実行してみせた。前日11得点から6点上積みし、チーム最多タイの17得点。3点シュートは2本から3本増。しかも8本中5本成功と高確率で決めた。ベンチ入り12人全員が出場し、11人が得点。「どの選手がどんなプレーができるのかが分かった」。勝利で締めた最終戦で司令塔としての収穫も多かった。

レギュラーシーズンで45勝し、Bリーグ通算100勝に到達した。そしてチーム新の10連勝。数字が勢いを表す。CS初戦の相手は昨季王者のA東京。「(今季の)対戦成績は1勝1敗。苦手意識はない。これまでのようにチャレンジする気持ちで戦う」。五十嵐が初めて臨むCSでチームをけん引する。【斎藤慎一郎】