チャンピオンシップ(CS)を目指す戦いが始まる。バスケットボールBリーグのレバンガ北海道が、19-20シーズンに向け始動した。8日、札幌市内でチーム練習を公開。07年から在籍する桜井良太(36)が、NBL時代の15-16シーズン以来4季ぶりに主将に復帰した。チームは昨季、東地区最下位でB1残留プレーオフに回るなど苦悩のシーズンを送った。日本代表主将も務めたベテランが、統率力を発揮し立て直す。

酸いも甘いも知る桜井新主将を中心に、レバンガ北海道の今季の歩みが始まった。全体練習終了後の就任あいさつで桜井は「いろいろあった昨シーズンから今シーズンこそはという気持ちを持って、個人としてもチームとしてもしっかり成長できるように、チームを引っ張っていきたい」。シンプルな言葉に、現役15年目を迎える今季への強い覚悟をにじませた。

Bリーグ3季目の昨季は、自身は故障の影響で満足な成績を残せず、チームは10勝50敗で東地区最下位。降格の危機も味わった。4日前に清永貴彦チーム統括から電話で主将就任を依頼された桜井は「びっくりした。またやるのかというのもあったが、チャンスとも感じた」。自身のパフォーマンス不足を昨季低迷の原因の1つに挙げた。15-16シーズン以来の主将としてチームを鼓舞していく。

今季はすでに橋本竜馬(31)ファイ・パプ月瑠(むーる=32)マーキーズ・カミングス(30)の3選手が新加入した。就任2年目の内海知秀監督(60)は「(チームが)いろいろな変化をする中で発言、行動で引っ張っていけるような選手」と、過去には日本代表でも主将を務めた桜井に期待をかける。

練習前のミーティングは当初の40分を大幅に超える1時間半に及んだ。今季の課題を分析し、チームとしてCSを目指す目標を再確認した。NBL最終年の15-16シーズンは主将としてチームをクラブ史上初のプレーオフ進出に導いた。桜井は「個人個人のレベルアップが必要になってくる。その部分を自主的にできるようなチームにしていきたい。それができればあとはチーム練習で固めていって、勝てるチームはスタッフが作ってくれる」。目指す新生レバンガが船出した。【浅水友輝】