今季限りでスーパーラグビー(SR)から除外となった日本チームのサンウルブズが8日、東京・秩父宮ラグビー場でメモリアルセレモニー(ファン感謝イベント)を開催した。

今季SRデビューした22歳のSH斎藤直人(早大→サントリー)がイベント終了後、報道陣のオンライン取材に応じた。

-今後、海外経験を積む方法として考えていることや2023年のワールドカップ(W杯)フランス大会を目指す思いは

「成長できる環境に身を置きたい気持ちはありますけど、まだトップリーグでもプレーしていない身なので、まずは与えられた場で全力を尽くして、まずは試合に出られるように。サントリーには日本代表の9番(SH)の流(大)さんをはじめ、いい選手が多いので競争していきたい」

-トップリーグで何を経験したいか

「チームメートも含め、外国人選手の中でプレーできるのは大きい。実戦に勝るものはないですし。サンウルブズでは、外国出身の選手とプレーすることで、文化を学ぶ過程でお互いのことを知ろうとしたので、自分が今まで知らなかったことなどラグビー以外の知識が増えました」

-SRがシーズン途中に終了した。サントリーに戻ってからの生活は

「中断後は、SRのリーグに戻れないことが決まるまで、いつ招集されてもいいようにトレーニングはしていました。実家で。その後は社員選手なので会社の研修も始まりまして。社会人生活との両立も大変だったんですけど、いつ戻ってもいいように準備はしていました。日本を代表する選手になりたい思いは今も変わりません」

-長く試合を離れていることによる焦りは

「みんな同じだと思うので、特に焦りはなく。今できることにフォーカスしたいと思います」

-限られた試合数だったと思うが、SRデビューして、サンウルブズを経験して自信になったこと、まだまだ今後の国際試合に向けて伸ばしたいところは

「今、オーストラリアの国内リーグ中継を見ているんですけど、そこで見る選手たりの相手をしていたんだな、と冷静になって思うと、それを振り返ると、自信につながっているのかなと。チーム練習が始まった時に自信になるなと思います。足りない部分は…ありすぎる。1番はフィジカルです。体格差も含めて同じフィジカルにするのは無理なので、自分の大きさ(165センチ、75キロ)で何をするか、スピードをどう生かすかを考えていきたい」

-SRでフィジカル差を実感した状況は。具体的に覚えている場面は

「結構あります。チーフス戦とレッズ戦に先発させてもらったんですけど(チーフスSH)ブラッド・ウェバーに、不意に当たった時に飛ばされたり。オールブラックスとはいえ、そこまで体格差はないのに(ウェバーは172センチ、75キロ)。未熟さを感じた半面、自分しだいでは、彼のようなフィジカルも身につけられるのかなと思いました」

-ブラッド・ウェバーとの対戦で得たものは

「彼が抜けたシーンに少し追いつけたり、少なからず自信にはなっているかなと思います。差を感じた半面、やれるかなという感覚もつかめました。怖い感覚が少しあったんですけど、実際、タックルに入れたことは自信になったかなと思いますね」

-今の時点で通用するもの、武器のイメージは

「武器というか、戦えるところはフィットネス。キックとパスの精度は、まだまだ伸ばさなければいけないですけど、精度は強みだなと思いました。さらなる強みにしつつ、あとは状況判断ができるか。フィットネスもギリギリで戦っていると、判断が鈍るというか状況判断の正確性が落ちて後れを取る。突き詰めていきたいと思います」