B1新潟アルビレックスBB(東地区)は2、3日、開幕節で京都ハンナリーズ(西地区)とアオーレ長岡で対戦する。開幕前日の1日は同会場でチーム練習を行った。帝京長岡高OBでルーキーのSG遠藤善(22=日体大、田上町出身)が開幕スタメンでプロデビューする。プレシーズンゲーム3試合で計50点を挙げるなどの結果を認められての抜てきだ。地元で迎える開幕戦、得点量産で白星発進に貢献する。

自分らしさを貫き、遠藤は開幕前日の練習を終えた。5対5の試合形式練習。マークマンとのずれを見逃さずに3点シュートを放つ。目の前にスペースができるとレイアップを狙う。全員が本番モードの激しい当たりを繰り返す中でも積極的に攻めた。「京都戦、自分が仕掛ければ相手も嫌だと思う」。武器はスピードに乗ったドライブに、3点シュート。強みを前面に真っ向勝負を挑む。

平岡富士貴監督(47)は遠藤のスタメンでのプロデビューを明言した。「ここまでの評価です」。プレシーズンゲーム3試合で計50得点。先発出場した2戦ではB1滋賀レイクスターズ戦20得点、B2愛媛オレンジバイキングス戦21得点と、ともに得点は20を超えた。「スタートで出るとリズムを作りやすい」と遠藤もアピールを続けてきた。平岡監督は「いろいろな経験をしてもらいたい。思い切ってプレーするように」と背中を押す。

7月中旬のチーム始動後、ハードな練習が続いたが「バスケに集中できるので充実している」と疲れはない。オフは長岡市の自宅で音楽を聞いて過ごす。購入したレコードプレーヤーに針を落としてR&Bやジャズを流す。開幕日の2日朝は映画「ロッキー」のテーマを聞き気持ちを高め、アオーレ長岡に入るつもりだ。

開幕戦は家族、中学、高校時代の友人が観戦に来るが「あまり緊張しないタイプなので」と重圧もない。期待は力に変える。「勝つことが大事。入りから集中する」。白星で自身のプロ生活とチームの21-22年シーズンをスタートさせる。【斎藤慎一郎】

◆遠藤善(えんどう・ぜん)1998年(平10)11月5日生まれ、南蒲原郡田上町出身。帝京長岡高3年時にウインター杯ベスト4。日体大に進学し、昨年のインカレでベスト16。ポジションはSG。182センチ、75キロ。背番号34。

<平岡監督「楽しみ」>

平岡監督にとってはbjリーグ時代の14-15年以来の新潟の指揮になる。「開幕は毎年不安なんです」。昨季、群馬クレインサンダーズをB2優勝に導いた名将も過去は初戦を迎えるまで落ち着かなかったという。ただ今季は「楽しみです」。B1チームの指揮は初だが、切り替えの速い戦い方を浸透させてきた自信がある。「チームが良くなった、変わったというところをファンにお見せしたい」と話した。