女子は長岡商が新潟中央に3-2で競り勝ち、4年連続10度目の優勝を決めた。エース水落彩花(3年)が不在の中の厳しい戦いとなった。フルセットにもつれ込むシーソーゲームを演じたが、最後はレフト倉島亜実(3年)のブロックで勝利を決め、“県王者”の意地をみせた。優勝校は来年1月5日に開幕する「春高バレー」(東京体育館)に出場する。

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長岡商が「王者」の意地をみせた。新潟中央の猛攻を受けるが、最後はレフト倉島が左手ブロックで勝利を決め、その場で倒れ込んだ。「今までで一番、うれしかった」。一斉に選手たちがコートに駆け寄る。円を作り、全員で泣きながら、笑った。

フルセットにもつれ込む大接戦だった。エース水落が負傷により不在の中、伝統の粘り強さでボールをつなぎ、2セットを先取。だが、第3セットから1、2年生メンバーで構成された新潟中央の攻撃がさく裂。一進一退の攻防の末、連続で2セットを落とし、後がなくなった。穂苅美桜主将(3年)は「3年生メンバーがいる自分たちは絶対に負けられない」。最後までメンバーに「笑顔、笑顔」と声をかけ続け、チームを落ち着かせた。

気持ちは1つ。「彩花を春高に連れて行くぞ」。ベンチで見守る水落のため、全員プレーで戦い、4連覇を達成。春高の出場権をつかみ取った。穂苅は「自分たちは、ここからがスタート。もう1回気合を入れ直してやっていきたい」。チームで掲げ続けてきた「春高ベスト8」を目標に、全国舞台に立つ。【飯嶋聡美】