17歳の高校3年生、宮木果乃(東京・修徳)が初優勝した。高校生では17年の阿部詩(当時2年)以来となる快挙を達成した。

準決勝では、アジア選手権(8月)優勝の古賀若菜(山梨学院大)に勝利。決勝では、講道館杯(10月)決勝で敗れていた立川莉奈(福岡県警)にリベンジした。序盤は押されたが延長戦に持ち込み、最後は背負い投げで技ありを奪った。

立川は10月の世界選手権(タシケント)で優勝した角田夏実(了徳寺大職)を準決勝で破っている。東京オリンピック(五輪)銀メダリストで、修徳高の先輩に当たる渡名喜風南(パーク24)は今大会は欠場したが、第一人者がそろう中で頂点に立ち、時期としては19歳で迎えることになる24年パリ五輪へ、代表争いに食い込む可能性を示した。

「講道館杯の決勝では負けてしまったので、何もしないで終わるともったいない、出し切ろう、と思っていました。高校生らしく元気に、背負いや足技で投げる柔道を。学校のみんなが応援に来てくれたので、それをしっかり表現できました。大会を通しては、攻められて指導2つを受けてからのスロースタートになってしまったので早く仕掛けていきたい」

来春から日大に進学予定で「憧れ」の西田優香さん(10年世界選手権金メダル)に師事する。「もっともっとレベルを上げていきたい。夢は五輪に出て優勝することです。パリを目指して頑張ります。今日もし角田さんと当たっていたら結果は変わっていたかもしれないし、修徳の先輩の渡名喜さんも追いかけられたら」と第一人者をリスペクトしつつ、代表争いに、初々しく勢いよく名乗りを上げた。【木下淳】