関大が王者・関学大を破った。

第1クオーター(Q)6分18秒にK中井慎之祐(2年)が22ヤードのFGを決めて先制するも、その後2TDを許して3-14。

第3Q終了時で11点差をつけられたが、第4Q2分3秒にQB須田啓太(3年)がWR井川直紀(4年)に5ヤードのパスを通してTDを獲得。TFPは、2点コンバージョンでパスを成功させて、11-14と3点差に迫った。

関大の勢いは止まらない。

第4Q6分47秒に中井が2つ目のFGを決めて同点に追いつくと、同11分30秒にも再び中井がFGに挑戦。まっすぐ伸びるキックで46ヤードのロングFGを成功させ、勝ち越した。

チームにとって関学大戦は特に重要な試合だが、決してベストな状態ではなかった。

FG3本を決めた中井は、足に違和感がある状態。エースQB須田は、試合前日に交通事故に遭っていた。

須田は眉の下などを縫う手術を行い、チームドクターからの了承を得て試合に出場。本人は、顔の腫れが収まったことを「(スマートフォンの)顔認証できるようになりました」とアピールし、出場にこぎ着けた。

一度はメンバー入りをあきらめかけた試合での大きな勝利。須田は「うれしいです。自信になりました」と笑った。

磯和雅敏監督(55)は、須田のプレーに「満身創痍(そうい)のような状態だったと思うけど、最後までよく頑張ってくれた」とにっこり。

「ベストメンバーでベストなことをやろうと言ってた。でも、本気の関学大には勝てないので『勝ってかぶとの緒を締めよ』ということでやっていきます」と話していた。【竹本穂乃加】