ショートプログラム(SP)4位の渡辺倫果(21=TOKIOインカラミ/法大)は、フリー134・95点、合計202・17点を記録して銅メダルを手にした。

冒頭にはトリプルアクセル(3回転半)に挑んで見事に決め、2・04点の加点を引き出した。この日の午前の公式練習では不調極まり、「視野がもう真っ暗な状態で。本当に不安で、『どうしよう』って思ってはいたんですけど」としながら、「自分がどうしたいかを考えてやってほしい」という周囲の声に押されて、挑戦を決めた。

先月の日本学生氷上競技選手権(インカレ)以降、1日に20本跳ぶなど、回数を重ねてきた大技。SPでは2回転半にしていたが、ここぞで決めて見せた。「自分らしさを取り戻せた。(3回転半に)ウエルカムバック」と喜んだ。

3回転ルッツが1回転になるなど、惜しいミスが続いて、演技直後には悔しそうに天を仰いだが、ファンから大好きなダイオウグソクムシのぬいぐるみが投げ込まれると笑顔。得点には幾度もうなずいた。

初出場となった前回大会は5位。世界選手権も経験したこの1年をへて、心境は違う。「自分の気持ちが落ち着いている。その中で、先を見据えてやっている」と見定める。3回転半の猛特訓は、オフ期での4回転ループ習得を覚悟を持って考えるからこそ。「他の面で弱さっていうのが出てしまったところもあるので、また、それは来シーズンに向けての課題になるんじゃないかなって感じています」と見据えた。