【グルノーブル=松本航、松本愛香通信員】日本男子初の2連覇を目指した中田璃士(りお、16=TOKIOインカラミ)が3位に涙した。

ショートプログラム(SP)首位で迎えたフリーは4位の135・94点。合計215・33点と伸ばしきれなかった。

優勝を227・38点のジェイコブ・サンチェス(米国)に譲る形となり「日本男子初のタイトルを残せるここが、ジュニアを通して一番(目標として)あって。もし、世界ジュニアで2連覇をした人がいないのであれば、僕は目標を今年(今季)優勝して、来年も絶対に優勝することにします」と誓った。世界ジュニア選手権も2連覇した日本男子はいない。中田は年齢制限の引き上げで来季までジュニアの立場となっており、新たな目標を設定した。

動揺が演技全体に響いた。冒頭の4回転トーループで着氷が乱れ「朝からいい練習をしていて、最初のトーループで失敗するのを想定しなかった」と引きずった。続くトリプルアクセル(3回転半)がシングル(1回転半)となり、ジャンプ1本でわずか0・79点。後半の3回転ループも1回転に抜けて0・54点にとどまった。キス・アンド・クライで号泣し「目指していた金メダルが取れなかったのが一番悔しい。演技を通して自分の実力は絶対にこんなもんじゃないのに、本番になったら自分の100%を出せなかったのが悔しいです」と言葉を紡いだ。

前回大会はSP4位発進から逆転で初優勝。今回はSP首位で追われる王者の立場となり「演技をする前に(他の)点数を聞いてから滑るのが、メンタルにもきますし、ジャンプを1つミスしたら『次、ミスれない』という気持ちが、もっと強くなる。メンタルにも苦しい、難しい試合だったんですが、次はまた挑戦者として出たいです」と前を向いた。ほろ苦い演技を、今後の競技人生に生かす。