9月のW杯開幕へ、ジョセフ・ジャパンのサバイバルが一層激化する。ラグビー日本代表のパシフィック・ネーションズカップ(PNC)に向けた宮崎合宿は8日、最終第3クールが本格的に始まった。3日に第2Cを終え、前日7日に再集合。27日には、W杯の最終準備として臨むPNC第1戦のフィジー戦(岩手・釜石市)が迫る。

この日は、より実戦を想定した攻守の「EXIT(脱出)」をテーマとした練習に重点を置いた。15対15で自陣22メートルのラインアウトを起点とし、キックなどを使ってその状況をどのように“脱出”出来るかを意識。約40分間の地獄のメニューで選手たちは足を止めることなく、休みなしでボールを動かし続けた。フランカーのリーチ・マイケル主将(30=東芝)は「試合と同じ80分ぐらいの強度だった。こんな速いテンポのゲームはない。練習メニューにびびったし、へとへと」と珍しく嘆いた。

ジョセフ・ヘッドコーチは、第3Cの練習を試合よりも高い強度で行い、疲労がある中での冷静な判断を求めている。PNCではW杯仕様に選手31人を選出する意向も示し、指揮官は「さらにポジション争いが激化する。地力を上げるためにも厳しい練習で選手たちがどう反応するかを見てみたい」と期待した。W杯3大会連続出場を狙うSH田中史朗(キャノン)は「しんどい気持ちはあるけど、本番を見据えて、その中で戦術理解が出来るかが大事」と話した。17日の第3C終了まで残り9日。日本代表の生き残りを懸けた戦いは続く。【峯岸佑樹】