ソフトバンクは4日、携帯電話世界最大手の英ボーダフォンから日本国内で携帯電話事業を手掛けている日本法人を買収する交渉を進めていると発表した。日本法人の株式の過半数を買い取る方向で調整している。買収が実現すれば、固定電話と携帯電話の両サービスを兼ね備え、NTTグループ、KDDIに次ぐ総合通信会社が誕生することになる。
ソフトバンクは昨年11月に総務省から免許を受け、来春に携帯電話事業に新規参入する計画を表明している。ただ今回の買収が決まればボーダフォンの周波数帯をそのまま引き継ぎ、サービス開始を大幅に前倒しでき、今年11月に予定される「番号ポータビリティー(持ち運び)制度」導入前にサービスを始められる可能性もある。
英ボーダフォンは日本法人の買収に1兆数千億円を費やしており、ソフトバンクによる買収金額が1兆円超に達するのは確実。日本では過去最大規模の企業の買収案件になるとみられる。
[2006/3/4/08:46]