国際大会参加のためメキシコに滞在していた日本のスポーツ選手、関係者に大きな被害はなかった。メキシコ市で30日に開幕予定だった競泳のパラ世界選手権のため一部の選手、スタッフが既に現地入りし、高地に慣れる合宿を行っていたが、20日に全員の無事が確認された。国際パラリンピック委員会は同日、大会組織委員会、メキシコ市と協議の上で大会の延期を発表した。

 現地から日本身体障がい者水泳連盟に入った連絡によると、地震発生時、日本チームは市内のホテルに滞在中だった。停電が発生したものの建物自体に被害は少なく、選手は室内で待機したという。残りの選手らは20日に日本からメキシコへ渡る予定だったが、取りやめた。

 日本オリンピック委員会(JOC)によると、20日の時点で国内の競技団体から選手、関係者が被災したとの情報は入っていない。アーチェリーはメキシコ市で世界選手権が開催される予定。競技は10月16日に始まるが、現時点で世界連盟から全日本連盟に日程変更などの連絡はない。全日本連盟の宮崎利帳理事長は「懸念はしているが、世界連盟からの指示に従って対応するだけ」と話した。