リオデジャネイロ・パラリンピック男子走り幅跳び(切断などT42)金メダルのハインリッヒ・ポポフ(34=ドイツ)、銀メダルの山本篤(35=新日本住設)、今年7月の世界パラ陸上選手権同種目銅メダルのレオン・シェーファー(20=ドイツ)が講師を務める下肢切断者向けのランニングクリニック(東大スポーツ先端科学研究拠点主催、オットーボック・ジャパン共催)が4日、都内の東大本郷キャンパスで2日間の日程で始まった。

 講師の世界大会メダリスト3人は、トラック競技の短距離、跳躍が専門だが、受講者の中にはリオデジャネイロ・パラリンピックのトライアスロン(PT2)6位で、20年東京大会でメダルを狙う秦由加子(36=マーズフラッグ・稲毛インター)の姿もあった。

 今年からランニングフォームを変更し、膝の部分を固定した義足を使用。参加者の大半が膝可動式の義足を使っているだけにメニューに戸惑うシーンも見られた。「確かに難しい部分もありました。ただ、短距離を速く走れなければ、長い距離も速くは走れませんから。義足ではなく、より健足を意識することが参考になりました」と全メニューを“完走”。終了後には山本に義足に関するアドバイスを求めるなど意欲的だった。