パラリンピック出場選手による日本パラリンピアンズ協会(PAJ)が主催し、(株)スタイル・エッジが協力する「ネクストパラアスリートスカラーシップ(NPAS=エヌパス)」の第3期授与式が14日、東京・新宿区のホテルで行われた。

中、高校生や大学生などパラリンピックを目指す次世代アスリートの競技活動をサポートする奨学金制度で、今年は応募者8人(男子6人、女子2人)の中から、水泳の福田果音(13=北九州市立吉田中1年)、車いすテニスの川合雄大(15=前橋市立みずき中3年)、柔道の瀬戸勇次郎(19=福岡教育大2年)の3人が選ばれた。

3選手には奨学金として年間50万円が給付されるほか、各種勉強会への参加や英語習得のサポートのほか、元パラリンピアンによる相談やアドバイスなどの支援が受けられる。今年の柔道全日本視覚障害者大会の66キロ級で優勝するなど20年大会の代表有力候補の瀬戸は「自分の将来に期待していただきありがたい。奨学金は柔道着の購入や、合宿や海外遠征の費用に充てたい」と話した。

24年パリ大会を目指している川合は「自分の実力が認められて自信になった。パリでは金メダルを狙いたい」。最年少の福田は「今は多い日は6キロ泳いでいます。奨学金で海外遠征に行ったり、健常者の大会にも出ているので、たくさん試合に出て経験を積みたい」と抱負を語った。

PAJの河合純一会長は「トップ選手はスポンサーが増えることで環境は充実してきているが、若年層のアスリートには経済的な壁がある。そのギャップを埋めるためにPAJとしてアプローチしてきた。選出された3人には、さらに若い小学生らに夢や希望を届けられる存在になってほしい」と期待していた。