選手取材をしていると、その中で、たまに本音がぽろりとこぼれる。ある取材で、山口達也(36=岡山)と話している時もそうだった。「周りからもよく言われるんですよ。それも、もう嫌なんですよね」。G2以上の特別戦優勝がないことに触れると、そう返ってきた。
05年11月、児島での初出走から2節目で初優出を果たし、2年目でデビュー初優勝も飾った。これは、同じ97期の西山貴浩や土屋智則よりも早かった。SGは13年平和島ダービーで優出(4着)もした。
出世は早かったしG1、SGでの活躍が印象にある。それだけに、あらためてプロフィルを見るまでは、特別戦優勝があるものと思っていた。
今は同期のライバルに後れを取っている状況でもある。「そろそろ勝ちたい」。その言葉からも、本気度の高さが伝わってきた。実力派ぞろいの岡山支部でも主力の1人。実現はそう遠くないように思える。
徳山ボートでは、20日からSGグラチャンが開催されている。その中にも、まだ特別戦での優勝がない選手がいる。上野真之介、山崎郡の2人だ。
そのうち、上野はG1優出は7度、SG優出も2度ある。いつ勝ってもおかしくない実力がある。G2もG1も飛び越えて、初タイトルがSGなんてことがあっても不思議ではない。