競輪、楽しんでいますか。

18日に終了した取手F2は、A級1、2班戦は神山尚、ガールズは奥井迪、チャレンジは中島詩音がそれぞれ優勝した。おめでとう!

惜しくもA級2班特昇を逃した元Jリーガーの北井佑季
惜しくもA級2班特昇を逃した元Jリーガーの北井佑季

さて、ご存じの方も多いと思うが、チャレンジ決勝2着で惜しくも2班特昇を逃した北井佑季(31=神奈川)は元Jリーガー。当方もかつて3年間ほどサッカー担当だった時期があり、個人的に興味のある選手だ。

J1出場こそないものの、FC町田ゼルビア、松本山雅FC、カターレ富山などJ2、J3でFWとして活躍。リーグ戦はもちろん、3大タイトルの1つ、天皇杯(今年の決勝は19日)での得点も多く、12年には町田のベスト16進出にも貢献している。「ベスト8を懸けた試合はガンバ大阪戦でしたね。2-3で負けました」と今でも悔しそう。この試合でも得点しており、当時は小柄な体を利したスピードと俊敏さが持ち味の、サッカー界では知る人ぞ知る選手だった。

そんな北井が競輪に転身するきっかけとなったのは富山時代。住んでいたマンションの真横に富山競輪場があり、初めてレースを生観戦したことで、一気にバンクへの思いが強くなったという。

もともと、小菅誠(神奈川、90期)の妹さんと幼なじみだったことで、競輪の存在自体は知っていた。サッカー引退と前後して、その小菅から同じ元Jリーガーの河野淳吾(同、99期)を紹介され、その師匠である高木隆弘(同、64期)門下へ。約半年の猛練習を経て、見事一発で選手養成所試験に合格した。「家族もいるし、絶対に合格しなくてはなりませんでした」。入所時は30歳。妻と長男、そして妻のおなかには長女がいた。背負っているものの重みが他とは違った。

自転車経験が浅いにも関わらず、養成所時代は成績優秀者に与えられるゴールデンキャップも獲得。デビュー後は「長い距離を踏むこと、ラインで決めること」をテーマに、目先の勝利にこだわることなく、徹底先行で実力をつけてきた。Jリーガーとして培った運動能力もさることながら、第2のプロアスリート人生に懸ける、思いの強さが伝わってくる選手だ。

決してダジャレではなく、北井の未来に大いに期待したい。【栗田文人】

A級1、2班を優勝した神山尚
A級1、2班を優勝した神山尚
取手ガールズを優勝した奥井迪
取手ガールズを優勝した奥井迪
チャレンジを優勝した中島詩音
チャレンジを優勝した中島詩音