玉野ナイター競輪F1「日刊スポーツ杯争奪戦」が29日から3日間の日程で開催される。シリーズの中心は総合力でリードする木暮安由だ。だが、松岡貴久もテクニックでは引けを取らない。地元で気を吐く三宅達也も若手の佐々木豪と中四国タッグを組んで上位を目指す。

元来オールマイティーだった木暮安由だが、さらにパワーアップして実力を伸ばしてきた。今では追い込みを主武器にしながら、勝負どころでタテ足を繰り出す走りでトップクラスに君臨している。

その真骨頂が2走前の四日市だった。初日は目標の山岸佳太が不発。万事休すの状況から力強く踏み出して抜け出した。準決は好位を確保して差し切り、決勝は再度山岸マークからまくりで優勝を決めた。続くG2大垣ウィナーズカップは1予5着で敗退したが、目標（吉田拓矢）が不発に終わった結果だけに参考外。今回も多彩な技でVをつかみ取る。

かつては自力で鳴らした松岡貴久も、ワイドな攻めで安定した成績を残している。ここでは上位クラスに九州の自力が不在。自力主体の組み立てで活路を見いだす。

注目は三宅達也の奮起戦だ。ファンが多い三宅にとって地元戦はいっそう気合が入る。ここ数場所は決勝進出こそ果たせていないが、調子自体は悪くない。ラインの佐々木豪とタッグを組んで、V戦線に躍り出ることは必至だ。

三宅に託される佐々木は積極的な走りが期待される。決まり手はまくりに比重がかかるが上位に自力タイプが少なく、早めに仕掛ければ有利な流れに持ち込めそうだ。