7月17日に現役を引退した久冨久貴さん(57)が久留米競輪場でファンの前で引退のあいさつに立った。82年11月3日に甲子園競輪場でデビューし通算386勝を挙げた。36年間の長い選手生活にピリオドを打った久冨さんは「そよ風のようにサラッと過ぎた36年でした。苦しいことも多かったけど、今はいい思い出しか残っていません」と笑顔でを振り返った。一番印象に残っているレースを聞かれて「武雄記念で井上茂徳さんの番手を競って守り切ったレース」。闘志あふれるレースでファンをわかせた久冨さんらしい言葉で締めくくったが、最後に弟子や家族に花束を贈られ「さすがにグッときました」と、涙ぐみながらバンクを後にした。