【松井律・競輪黙示録スペシャル】
G1最高峰の大会も、いよいよ最終日。1億円の大台(副賞含む1億300万円)を突破した優勝賞金をかけて決勝が11Rで行われる。「競輪黙示録」スペシャルの松井律は、関東の司令塔を任された吉田拓矢(30=茨城)の大会連覇に期待した。
◇ ◇ ◇
今年も吉田拓矢が、ダービーの主役を務める。
24年は平原康多(引退)の優勝に貢献した。25年は、真杉匠に乗って自ら栄光をつかんだ。
名実ともに関東のエースとなったが、勝った喜びの後に一抹の不安が押し寄せてきた。
「俺、これで来年やっていけるのかな?」
武田豊樹と平原の黄金時代を間近で見てきただけに、その責任の重さは痛いほど分かっていた。
しかし、真杉の存在が、その負担を半分にしてくれた。
「レースに対する気持ち、妥協のない練習。後輩だけど尊敬できるんです。今はまだ僕が真杉におんぶに抱っこだけど、2人が武田さんと平原さんのような関係になれたら理想的ですね」
平原氏からはかつて、こんな助言をもらった。
「SSなんてパンツの色が違うだけ」
最初は分からなかったその言葉の意味も、今なら分かる。吉田には気負いが感じられなくなった。大きな調子の波もない。心は常に“凪(なぎ)”の状態にある。
吉田と真杉を慕って、合宿を張れば若手が集まる。最近では同期の鈴木竜士もその輪に入った。負けず嫌いの集団は、常に競い合い、練習の質と量を上げている。関東は今、まさにうねりが来ている最中だ。
決勝は、佐々木悠葵-吉田-真杉の並びに落ち着いた。ダービー決勝は、2着でもグランプリ出場が濃厚。ならば、2人まとめて決めてしまおう。(5)=(3)-(2)(1)(4)(7)(9)の10点。





















