もはやライバルはいないのか!? 佐藤水菜(26=神奈川)がガールズ史上初のグランプリスラムを達成した。後方6番手から猛ダッシュして、女子オールスター初代覇者となった。23年のガールズグランプリ制覇と合わせ、G1は昨年11月の競輪祭女子王座戦から4大会連続の優勝。ナショナルチームで世界に挑む実力と気概を、まざまざと見せつけた。2着は久米詩、3着には柳原真緒が入った。

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偉業が懸かる決勝もド迫力の仕掛けだった。佐藤水菜には長い直線も、視界や路面のグリップが悪い雨天もお構いなし。残り1周を過ぎてから両腕を絞りハンドルに力を伝えると、瞬く間に先頭に立って押し切った。他の選手は、せめて主導権だけは奪われまいと前へ前へ攻めるのがやっと。絶対女王の座を不動にしたサトミナは、表彰式で涙ぐみながら「たくさんの声援ありがとうございました」とファンへ感謝を伝えた。

最大の武器とするスムーズなペダリングは、全くぶれなかった。デビューしてすぐに他国からも一目置かれた天性の素質は、ナショナルチームで磨かれた。パリ五輪など大舞台で場数を踏んでこの日の大一番。「500バンクで難しいが、力を出し惜しみしないように」とシンプルな心がけと、それを実行して勝った。

この勝利でG1・4大会全てと、ガールズGPを制するグランプリスラムに輝いた。男子は脇本雄太しか達成していない快挙。次は史上最強ガールズへ、11月の小倉G1競輪祭女子王座戦、そして暮れのガールズGPを制して「年間グランプリスラム」の期待も膨らむ。「オールスターはドリームに選んでいただき、その恩返しができた。来週には(競技の)全日本選手権(22日開幕・伊豆ベロドローム)がある。また全力で」。世界女王への歩みを進めていく。【野島成浩】

◆佐藤水菜(さとう・みな)1998年(平10)12月7日生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身。競輪学校(現養成所)114期生として18年7月の四日市でデビュー(11(4))。23年オールガールズクラシックを皮切りに今回でG1・5勝。24年世界選手権ケイリン金。通算304戦222勝。総獲得賞金は1億2655万9600円。163センチ、59キロ。血液型A。