佐賀支部から今年もニューヒーローが誕生した。末永和也(26=佐賀)が逃げ、SG初優出で初優勝を飾った。通算17度目の優勝で、優勝賞金の4200万円を加算。これで今年の獲得賞金は1億円を超え、年末のSGグランプリ出場が濃厚になった。2着に茅原悠紀が入り、昨年覇者の桐生順平は3着だった。

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弟子の勝利をピットで見届けた上野真之介は、ほっとした表情だった。「(峰)竜太さんの、初めてのGP優勝戦1枠のレースを見るような心境でした。気分が悪かったです」。そう言った後、少しだけ笑った。

デビュー時から面倒を見ている。能力の高さは最初から分かっていた。ただ、「申し訳ない気持ちが強い」と話す。自分の取ってないG1を2度勝ち、SG覇者になった。「気持ちを全て分かってやれないから。でも、誰も気付いてない努力も僕は知っている。結果が出るのが一番だけど、頑張れとは言えないです。今日も(レース前は)辛そうでしたよ」。それだけに喜びもひとしおだろう。上野の人柄が伝わってくる“末永評”に感じた。

愛のある師匠の教えで成長し、弟子はSGを制した。「本人より喜ぶのが僕の仕事」。上野の師匠は峰竜太。“峰ファミリー”の温かさを感じた。