日本代表は25日に横浜市の日産スタジアムで韓国代表との国際親善試合に臨む。国際Aマッチでの通算対戦成績は76試合で日本の13勝23分け40敗(PK戦は引き分け扱い)。ただ、韓国サッカー協会の集計では、これより3試合多く対戦したことになっており、通算79試合で日本の14勝23分け42敗となる。なぜ、この基本的な記録に差がでるのか?

それはどちらかが間違っているのではなく、両国の対戦時のメンバー構成や認識の違いなどによる。韓国がAマッチとして集計する67年8月1日のアジア杯予選(日本2-1)、88年12月6日のアジア杯(同0-2)、98年12月7日のアジア大会(同0-2)の3試合を、日本は若手主体のメンバーで臨んだとしてAマッチに数えていない。

実際、タイで行われた98年アジア大会の日本はシドニー五輪世代のU-21(21歳以下)代表で出場。監督はA代表も兼任していたトルシエ監督だったが、若いメンバー構成で臨み、同年のJリーグMVPに輝いたFW中山雅史らは参加していなかった。

一方の韓国は、同年のW杯フランス大会で代表だった5人を含め、FW崔竜洙(チェ・ヨンス)、MF柳想鉄(ユ・サンチョル)らA代表経験者8人を加えた布陣。両国の力の差は歴然で日本は0-2で敗れている。

世代別代表のカテゴリー、大会が整備された今ではこうしたケースも少なくなっているが、日本は五輪世代が出場した試合としてAマッチにはせず、韓国はフル代表で臨んだため、当然ながらAマッチの戦績に加えているというわけだ。

いずれにしても、その戦績に「差」があることに変わりはない。だが、最近10年の戦績は2勝2分け2敗とまったくの五分となっている。両国とも欧州でプレーする選手が増えて久しいが、今回のメンバーは日本が欧州組9人に対して韓国は孫興民(ソン・フンミン=トットナム)ら主軸が多数抜けて同2人だけ。日本としてはホーム戦ということもあり、直近の対戦成績だけでも白星を先行させたい。【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)