福岡にもいきがいい、若手がおるばい! J1アビスパ福岡の将来を担うMF北島祐二(21)に期待したい。

福岡・小郡市の出身。5歳から福岡のアカデミー所属の生え抜きで、高3からトップチームに2種登録され、19年にユースから昇格した。

169センチと小柄ではある。

だが、シャープなドリブルに自信を持ち、対人プレーの強さも武器。カットインから積極的にシュートを狙う姿勢も持ち味だ。

リーグ戦2桁出場と、プロ初ゴールを目指して、左サイドハーフを主戦場として、日々精進中だ。

世代交代も進む中で「アビスパのキング」として、ファンに親しまれ続ける福岡ひと筋18年目のチーム最年長FW城後寿(36)のごとく、地元クラブをけん引する存在になってもらいたいと思う。

今季はリーグ戦出場4試合と、まだ主力定着は遠い。だが、ルヴァン杯5試合出場で、1次リーグD組2位突破に大きく貢献した。これからが、正念場だろう。

ただ、19年の昇格から4年目の今季は、成長に手応えを感じてもいる。

攻撃に関しては「FWにボールが入る時、どれだけ速く関われるかがサイドハーフの仕事。クロスに逆サイドから入るとか、意識してやっています」といい、意識は高い。

守備面では「毎日の練習やミーティングで、監督の意図をくみ取る蓄積が、守備の強度や理解度につながっている」という。

福岡の下部組織で中学から育った日本代表DF冨安健洋(23=アーセナル)のように、羽ばたけるか。

さらに意識を高く持ち、「福岡の顔」を目指してほしい。

ユース出身の若手起用で、旋風を起こしている近隣のライバル、サガン鳥栖には負けていられないぞ。【菊川光一】

◆菊川光一(きくかわ・こういち)1968年(昭43)4月14日、福岡市博多区生まれ。福岡大大濠-西南大卒。93年入社。写真部などを経て現在、報道部。Jリーグやアマ野球などを担当。スポーツ歴は野球、陸上中長距離。170センチ、61キロ。血液型A。