<新潟国体サッカー:京都府選抜2-0静岡県選抜>◇29日◇新潟・鳥屋野運動公園球技場

 5年ぶりに優勝を狙った少年男子サッカーは、0-2で京都府選抜に敗れて準決勝進出を逃した。前半は、圧倒的にボールを支配されながらも無失点。だが、後半序盤に決定機を逃すと、一瞬のスキを突かれ失点を許した。その後はMF塚田玄徳主将(16=磐田ユース)ら2人の退場者を出して攻守のバランスが崩壊。終了間際には前掛かりになったスペースを狙われ、2点目を奪われて力尽きた。

 最後まで、攻めの姿勢を崩さなかったのが救いだった。0-1で迎えた後半30分、DF犬飼智也(16=清水ユース)が、この日2度目の警告で退場。1人少ない状況から「4トップ」にシステムを変更して攻め立てた。ロングボール主体の攻撃で得点を狙ったが逆に、カウンターから2点目を許した。直後にはMF塚田主将もラフプレーで退場。試合終了と同時に、イレブンはピッチに倒れ込んだ。塚田は「本当に申し訳なかった」と唇をかんだ。

 敗れたが、チームは1つになっていた。結成当初は個性が強い集団で、連係が合わなかった。味方のミスに罵声(ばせい)を上げる選手までいた。それでも、ピッチ外で積極的にコミュニケーションを取り、団結力を高めた。賤機徳彦監督(42)は、試合後、ベンチで泣きじゃくる選手たちに「このチームで戦えたことを誇りに思っていい」とねぎらった。