守備の要のDF岩清水梓は精彩を欠いた。前半3分のCKの場面ではロイドをつかまえきれずに先制を許し、14分には中途半端になったクリアボールをホリデーにたたき込まれた。33分に交代でベンチに下がると、頭を抱えてむせび泣いた。

 岩清水は「立ち上がりの失点は自分のせいで、チームに申し訳ない。ロイドが来るのは分かっていたのに、予想以上のスピードだった」と目を赤くした。

 前回大会の決勝は延長終了間際に退場処分を受け、優勝の瞬間をピッチで味わえなかった。「最後に笛が鳴って喜べる時には、みんなと一緒にピッチの上で迎えられたらいい」と意気込んでいたが、望みはかなわなかった。