サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は5日、約1年ぶりの国際親善試合パラグアイ戦(8日、ユアスタ)に向けて、仙台市内で合宿をスタートさせた。

招集25選手のうち最年少のMF木下桃香(18=日テレ)は「3月の鹿児島合宿で初めてなでしこの活動に参加して、アピールというほどできた実感はあまりない。呼ばれてびっくりしたが、チャンスをもらったからにはアピールできるよう、いい準備をしたい」と意気込みを語った。

高倉監督は木下について「プレーがなめらか」と評価しており、3月の合宿後は「技術や判断、連携のスムーズさ含めて、ポテンシャルが高く、攻撃にアクセントを付けられる選手。10日ほどしか参加できなかったけど、どんな力を与えてくれるか、今回の試合で見極めたい」と話していた。

高校2年生だった19年シーズンからベレーザの選手として2種登録されていたが、右膝の前十字靱帯(じんたい)の損傷で長期離脱。翌20年になでしこリーグデビューし、初先発した試合でゴールを決めている。同年の皇后杯決勝でも準々決勝以降の3試合に先発して、優勝に貢献した。

木下は「1カ月前まではなでしこの活動に呼ばれるとは思っておらず、五輪は人ごとというか、割って入っていけるとは思っていなかった。今はチャンスがあるなら、滑り込んででも入っていきたい」と、静かに闘志を燃やした。