ワールドカップ(W杯)カタール大会に臨む日本代表が1日に発表され、静岡県勢からJ1清水GK権田修一、昨季途中までJ1磐田に所属していたDF伊藤洋輝(23、シュツットガルト)が選ばれた。

浜松市出身の伊藤洋輝は初選出。高校時代に担任を務めた磐田東高野球部の山本幸司監督(46)がかつての教え子にエールを送った。

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教え子の快挙に高校時代の恩師も喜んだ。伊藤は磐田ユースに所属しながら、磐田東高に通っていた。同校の山本教諭は入学時から2年間を担任を務めた。当時は「サッカー中心の生活にならず、勉強も頑張っていました」。海外遠征などから帰ってきた直後のテストでも常に学年で20位以内だったという。特に印象に残っているのは自主学習時の姿で「黒板に自分の机をつけて1人の世界に入る。やると決めたらやる時の集中力はすごかったですね」と感心していた。

プロ入り後も連絡を取り合い、節目で食事などにも行った。そのたびにユニホームやスパイクなどのグッズをプレゼントされた。「昔から意志が強かった」と振り返った教え子は、入学時から公言していた海外でプレーする夢をかなえ、日の丸を背負ってW杯に挑む。「与えられた役割を淡々とこなすのが洋輝の良さ。日本のためにできることを精いっぱいやってほしい」と激励した。【神谷亮磨】