左肩脱臼で戦列を離れていたレアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(21)が敵地でのセビリア戦で約2週間ぶりに実戦復帰した。

味方の負傷で緊急出場。攻撃の中心として2-1での勝利に貢献した。日本代表合流までに、13日に国王杯があるが、「ここからはもうW杯」と、早くもW杯モードであることを堂々宣言した。

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けが人続出の日本代表に、最年少の21歳久保が明るいニュースを届けた。故障からの復帰戦で躍動。心はすでにW杯モードだ。10月27日の試合で左肩を脱臼。約2週間ぶりの実戦だったが、過密日程の中での離脱期間を、「コンディション的にはむしろプラスになった」ととらえていた。

前半10分に早々と緊急出場。得点はなかったが、攻撃面で存在感を発揮。自ら積極的にゴールを狙う場面も何度かあった。「プレーとしても、W杯前に慣らしておきたかった」。相手に退場者が出て数的優位だったとはいえ、強豪セビリア戦をW杯への“準備”とすら捉えるずぶとさ。しっかり勝ったことも大きい。

肩はまだ、万全とはいえないようだが、ひとまずプレーは問題ないことも確認できた。13日の国王杯で6部の格下相手の試合がある。その後、日本代表に合流予定だが「ここからはもうW杯に気持ちを切り替えて、今からが準備期間だと思ってしっかりピークを持っていきたい。(クラブでの試合は)もういいかなと思っている。今日で感触を確かめられた。あとはいい準備をしたいかなと思っています」。俺に任せろ-、と言わんばかりの力強い言葉だった。【高橋智行通信員】