「三笘無双化計画」が進んでいる。

20日の国際親善試合ペルー戦(パナスタ)に向けて18日、日本代表が大阪・吹田市内で調整し、MF三笘薫(26=ブライトン)が入念にミドルシュートの練習を行った。縦への突破は世界クラスでカットインも得意だが、中距離砲に磨きをかければ、手がつけられない状態になる。15日エルサルバドル戦では、前半だけで3得点に絡む活躍を見せるも無得点。進化を止めない背番号7が20日のペルー戦も脅威となる。

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全体練習が終わると、三笘がペナルティーエリア左隅に足を運んだ。西日がまぶしい左サイドから、やや内側に入った位置。そこから内巻きのシュート練習に取り組んだ。スタッフに止められるまで16本。会心のゴールこそ3本にとどまったものの、1本1本、右足の感触を丁寧に確かめた。

「やることで研ぎ澄まされていく。そこ(ミドル)があることでより縦も生きるし、ロングレンジのところでなかなか決められていないので、そこを改善して試合で出せればうれしい」

幅を広げ、日本に還元する。今季ブライトンで公式戦10得点。その中でベストゴールに選んだのが1月21日レスター戦だった。前半27分、左からカットインして反対のゴール右上隅を射抜いたミドル弾のことだ。

実は、感覚が残っていない。無心だから出た理想の一撃。次は意図的に決められるよう「自分のプレーをどう改善するかしか考えていない」と明かす。W杯後の代表戦は3試合連続先発で、ペルー戦もスタメンが濃厚。チーム優先は承知の上で「他の選手が良かったら(先発落ち)という危機感より『自分をどうしようか』しか考えていない」と個の向上に集中している。

忘れられない。W杯決勝トーナメント1回戦クロアチア戦の延長前半15分、左を独走した三笘がカットインからシュート。GK正面に飛び、はじかれて惜しくもゴールを割れなかった。決まっていれば初のベスト8進出の可能性があった。自身が新たな武器を磨き上げることで、まだ見ぬ景色に日本を導く。【佐藤成】