サッカーのFIFA女子ワールドカップ(W杯)で日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランキング11位)は11日午後7時半(日本時間同4時半)から、ニュージーランドのオークランドでスウェーデン(同3位)との準々決勝に臨む。
準優勝した2015年大会以来、2大会ぶりの4強入りを狙う。苦手とする高さが武器の難敵だが、身長157センチと小柄なMF長谷川唯(26=マンチェスター・シティー)が得意のスルーパスでスウェーデンの壁を打ち破る。
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なでしこは大事な準々決勝に向け、10日は冒頭15分以外を非公開として最終調整した。前日の公式会見終了後には、池田監督とMF長野がピッチを歩き、会場の空気を確認していた。
2大会ぶりの4強入りへ、攻撃をつかさどるのがMF長谷川だ。世界に飛び出してはや3年目。今大会にかける思いは人一倍強い。
「前回のW杯(19年フランス大会)は、自分が日本でしかプレーしていなかったし、大会期間中のけがもあって悔いが残る大会だった。今回はイタリアとイングランドという違う国でプレーしてきた経験もある」。引き出しを増やしてきた。なでしこを頂点まで導くイメージはできている。
ロナウジーニョに憧れてドリブルを磨き、周囲が予想だにしないところにスルーパスを出してきた天才肌。21年1月に、ACミラン伝統の赤黒のユニホームに袖を通した。女子セリエAはイングランドほどスピードが速くはないが、球際の強さ、激しさや1人1人の当たりが強い。「チームでというより、個人でどうできるかに重きを置いていた。その中で本当に個人として成長できた」。フィジカルを含めた個の力を高めることに専念した。
同年夏に移籍したウェストハムでは強くないチームを、どう勝たせるか、戦術面を考えた。昨季加入したマンチェスターCでは新たなポジション、守備的MFに挑戦。新たな一面を示し、ファンが選ぶクラブ年間MVPに選出された。
海外でのプレーを見すえ、ここ4~5年、積極的に筋力トレーニングを行ってきた。加えて、イングランドでプレーするようになってから、明らかに上半身が大きくなってきたという。「特に上半身に重点を置いているわけじゃないけど、筋肉量が増え、見た目も変わった」。大柄なスウェーデンの選手たちに当たり負けしない“土台”がある。必殺のキラーパスを通す準備も万全だ。【千葉修宏】

