【アルラヤン(カタール)19日=佐藤成】「悲劇」は、ドーハ近郊で繰り返された。3大会ぶり史上最多5度目の優勝を目指す日本(FIFAランキング17位)が、イラク(同63位)との2戦目を0-2で落とした。前半、相手の189センチFWフセイン・アイメン(27)を止められず2被弾。逆転できず、国際Aマッチの連勝記録が10で止まり、この大会の1次リーグで史上初の黒星を喫した。決勝トーナメント進出のゆくえは24日の第3戦インドネシア戦に持ち越しとなった。

まさかだった。「史上最強」森保ジャパンが、いきなり2失点スタートを強いられた。前半6分に左サイドを崩されてFWアイメンに頭で決められると、同ロスタイム4分にもカウンターから、アイメンに再びヘディングで押し込まれた。

「歓喜」に更新したはずの地には、魔物が潜んでいた。初戦のベトナム戦から先発メンバーを2人入れ替えて臨んだ、イラクとの第2戦。ドーハ近郊アルラヤンで行われた一戦は、定期便のない隣国から臨時便で大応援団が駆けつけ、完全アウェーの環境となった。日本がボールを握るもののチャンスをつくれない。前半の序盤と終了間際に得点を献上し、苦戦を極めた。

「悲劇」から約30年。森保監督は平常心を強調していた。93年10月28日に、勝てば94年W杯米国大会へ初出場が決まるイラク戦。終了間際に失点し、切符を逃した。MFで出ていた指揮官は「今は選手ではなく監督の立場で来ている。93年の経験がよぎることは、仕事をする中ではない」と言い切っていたが、ドーハ近郊で想定外が待っていた。

巻き返しへ、ハーフタイムにDF冨安を投入。2列目の並びも、伊東を左、南野をトップ下、久保を右にして得点を奪いにいった。

後半16分にはFW上田、MF堂安と攻撃的な選手を次々と送り込み、圧力を強めようとした。しかし、イラクの壁を崩せなかった。

昨年6月から国際Aマッチ史上最長の10連勝中。うち、前半を無得点で折り返したのも元日のタイ戦だけで、ビハインドで折り返したことなどなかった。自慢の欧州組を中心に、常に先手を取り、主導権を握って勝ち続けてきたチームが、アジアでまさか。1次リーグ首位通過を争うライバルとの一戦で、もろさを見せた。「ドーハ近郊の悲劇」で組2位に陥落。イラク相手の敗戦も84年以来40年ぶりと、返り討ちに遭った。

【アジア杯】史上最強森保ジャパン、1次リーグ突破かけイラク戦/ライブ速報