【ドーハ25日=佐藤成】サッカー日本代表(FIFAランキング17位)は前夜、アジア杯カタール大会1次リーグ第3戦のインドネシア戦に3-1で勝ち、9大会連続の決勝トーナメント(T)進出を決めた。2位通過は初。チームは当地で休養した中、森保一監督(55)が取材に応じ、1次リーグ3戦の総括をした。
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強化が進んだから、こその苦しみを日本も森保監督も味わった。1次リーグ初戦のベトナム戦で苦戦し、第2戦はイラクに大アウェーで力負け。92年のA代表参加後は25戦無敗だった1次リーグで初黒星だった。「1、2戦で圧倒して勝たないといけない、という認識がどこかあった」。常に優位に立ってゲームを進めることができると想定していたが、現実は甘くなかった。「そのギャップの中で選手は2試合戦っていたのではないか」と分析した。
アジアの舞台が簡単ではないことは分かっていた。ただ、ドイツなど強豪を倒しての国際Aマッチ9連勝と絶好調で大会を迎えた。FIFAランキングもアジア最高位で優勝候補の筆頭と目され「負けられない戦い」「勝たなければならない戦い」その両輪で当たり前に勝利を求められた。「我々が準備をしても150%の力で相手が来る。それを上回らなければならなかった」と振り返った。
イラク戦から2日後の21日にミーティングを行い、DF、MF、FW、それぞれの立場に意見を求めた。「3分の2以上の選手から話をしてもらいました。正解はないですけど、意見があることを知ることが大事」。目線を合わせた。
攻めた采配もした。ボランチでMF旗手を起用。スタートは4-2-3-1と指示したが、自然と4-1-4-1(4-3-3)の布陣になり、アグレッシブに戦った。守備陣も反省を生かしてコンパクトな陣形を保ち、攻守に圧倒した。
戦術だけでなく、精神的な話も伝えてくる選手がいた。一夜明け、森保監督は「そこが一番大きかったんじゃないですかね」。インドネシア戦は、開始から全員がパワーを持って圧倒。「スタッフとも話しましたけど、試合前の空気が違った」と目を細めた。苦しみ抜いた3試合を経て一体感を増し、一発勝負のノックアウトステージへ進んだ。

