ガンバ大阪の遠藤保仁コーチ(44)が18日、コーチ就任後初めて囲み取材に応じ、前日に現役引退を発表した元日本代表MF長谷部誠(40)についてコメントした。

日本代表として長い時間をともにし、ワールドカップ(W杯)では10年南アフリカ大会、14年ブラジル大会で共闘。その元相棒について「長谷部がここまで、40歳まで現役を続けられて、しかも活躍して数字なり功績なりを残したっていうのは、素晴らしいサッカー人生だったんじゃないかなと思う。40(歳)までやれる選手が少ない中で、レッズと代表とドイツでこれだけたくさんの試合で、彼自身のパフォーマンスを見られた。僕自身も一緒に組んでて楽しくできたし、本人も幸せなサッカー人生だったんじゃないかなと思う。よく頑張ったんじゃないかなと思います」とねぎらった。

代表でダブルボランチとしてコンビを組むことが多かっただけに、印象深い試合は多く「すぐには出てこないですよ」と話した。それでも時間をかけて関係を築いていったパートナーについて「岡田(武史)さんの時ぐらいから一緒に組んで、最初はもちろん2人ともうまくいかないところもあったとは思うけど、長い間一緒にコンビを組みながらいい関係を築けたと思う。歴代の代表の中でも同じコンビでたぶん一番(多く)組んだはず。彼と一緒に横に並んでサッカーできたのは、僕自身も良い思い出として残っている。彼から学ぶこともたくさんあって、やりやすい仲間の1人だった」と特別な印象を口にした。

遠藤から見た長谷部の秀でていた部分を聞くと「全体的にレベルが高いところだと思うし、常にいい準備もしていて、試合に臨むにあたってのモチベーション、コンディション(の持っていき方)、リーダーシップといったあたりは彼の特長だったと思う」。ピッチ内外での働きへのリスペクトを語った。

今後はともに指導者として歩んでいくことなる長谷部に向けて、最後は「賢い選手、賢い人なので、指導者を目指すのであれば、うまく対応しながらドイツでの経験を生かしていい指導者になって欲しい」とエールを送った。【永田淳】

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