サッカーのU-22(22歳以下)日本代表が、3月29日に同ウズベキスタン代表と今年国内初戦を行うことが16日、分かった。ロンドン五輪アジア2次予選(6月19、23日)を控えた強化試合で、欧州スタイルの中央アジア勢と絶好の「予行演習」になる。ウズベキスタンはA代表が1月のアジア杯で4位と躍進するなどここ数年で実力をつけてきた。同世代では02年以来対戦がないだけに、予選スタート前にその独特のスタイルを直接体感する貴重な機会になる。

 アジアを知り尽くし、ロンドンへの戦いに弾みをつける。関塚ジャパンが今季国内初戦となる強化試合の相手に選んだのは、中央アジアの雄ウズベキスタンだった。同日同会場で行われるA代表のキリン杯ニュージーランド戦とのダブルヘッダー第1戦として、キックオフされる。2月4日から13日までは中東勢対策として敵地でクウェート代表、バーレーン代表と戦った。今度は中央アジア勢との実戦で予選突破への道筋をつける。

 同国は旧ソビエト連邦の共和国で、アジアでは珍しい欧州型のスタイルを特徴としている。個人技を前面に出す中東勢などとは異なり、戦術的なチームを構築。日本が優勝した1月のアジア杯では4位だったが、1次リーグ初戦で開催国カタールに2-0と勝って波に乗ると、独特のパスサッカーで旋風を巻き起こした。3位決定戦で韓国に敗れたものの、着実に力をつけている。

 A代表は過去7戦5勝2分けと優位なデータが残るが、五輪世代に限れば02年アジア大会(韓国)で1-0で勝利して以来、約9年ぶり2回目の対戦になる。同国は2次予選はシードされており対戦しないが、最終予選で同組に入る可能性があり、貴重な情報収集の場となる。さらに欧州型のチームと戦うことで、来年7月に開幕するロンドン五輪で欧州勢と対戦した場合の予習の意味合いも期待できそうだ。

 中東遠征後、関塚監督は「1人1人が中東とはどう戦わなければいけないか意識したと思う」と成果を口にした。ウズベキスタン戦でも、直接対戦する収穫は大きいに違いない。6月には韓国との強化試合も予定されている。中東、中央アジア、東アジア-。2次予選が始まる6月までに、広いアジアをとことん体感し、ロンドン行きの切符につなげる。