3年連続7度目出場の国学院久我山(東京A)が、セットプレーの一撃で総体8強の広島皆実を下した。立ち上がりから少ないタッチ数のパス回しで主導権を握り、前半15分、CKからFW内桶が頭でズドン。「大会前から2年生が注目されていたので、3年生として負けてられない。点を狙おうと思っていた」と殊勲弾に笑みがこぼれた。

 総体は1回戦で明徳義塾に逆転負け。李済華総監督から「お前たちの試合は見ている人に感動を与えない」と厳しい一言を浴びた。内桶は「最後まで戦う気持ちだけは負けないようにしようと思った」。ベンチ入り20人の平均身長は171・4センチと小柄だが、果敢に激しい球際を貫き、虎の子の1点を守りきった。試合後は友人から「良かったよ」と声をかけられ、内桶は「見ている人に感動を与えられたと思う」と胸を張った。【岩田千代巳】