横浜FW富樫敬真(22)が再起を誓った。

 リオデジャネイロ五輪代表メンバー発表から一夜明けた富樫に落胆の色はなかった。2試合ぶりに先発復帰。2トップの1角として無得点だったものの、後半37分まで前線で体を張り続けた。

 「ゴールを取りたい部分はあったけど、チームに助けられた。次は自分がチームを助けたい」と頼もしかった。

 練習生から特別指定選手で登録され、昨年9月19日の日産スでの東京戦でいきなりゴール。この一撃でプロ契約を勝ち取り、今年5月のU-23日本代表のガーナ戦(ベアスタ)では初の代表戦で初ゴールまで決めた。ここぞというときの得点嗅覚が優れている。“もっている男”としてさらなる野望も明かした。

 「もうリオは無くなったので100%(の力)でチームに尽くせるし、上の目標が無くなったわけだはない。みんながリオに行っている間、一足先にロシア(W杯)にベクトルを向けられる。マイナス要素を感じていないし、悔しさが良いエネルギーになっている」。

 手倉森誠監督(48)ばりのプラス思考だからこそFWとして結果を残しているのかもしれない。昨年まで代表活動とは無縁だったストライカーは、落選をバネにまだ見ぬ世界の大舞台に向けて、1歩ずつステップアップしていくつもりだ。