リオ五輪サッカー男子日本代表のトレーニングメンバーに選出され、ブラジルに帯同されていた仙台のDF小島雅也(19)が帰国、3日にチームへ合流した。

 飛行機で片道約40時間の長旅にも、疲れはない。「いい経験ができました」と、さわやかな表情で振り返った。ブラジル国内では海沿いのアラカジュと、内陸のゴイアニアの2地域を回った。そこで、手倉森ジャパンの一員として、練習を補助するなど陰でチームに貢献してきた。五輪代表と寝食も共にし「いろいろなことを話せた良い機会だった。チームとしては和気あいあいという雰囲気でも、練習ではスイッチが入ったように集中していた。メダルを取れるよう頑張って欲しいですね」(小島)。練習から体感した五輪代表の力量、五輪という特別な雰囲気を肌で感じたことは、貴重な経験となった。

 ブラジル代表との練習試合では出番はなかったものの、OA枠起用のFWネイマールは「2メートルくらいの距離で見れた」。現地クラブ(国内4部)との対戦ではサイドバックで途中出場し「プレーの速さや質の高さを感じた」と言いながらも、必死に食らいついた。

 19歳の小島は東京五輪世代でもある。「4年後には日本で(五輪が)ある。出たいなという気持ちが強くなりました」と表情を引き締めた。「海外との差は感じましたが、スーパースターにやられていては五輪でメダルは取れない。個人でも1対1でも負けない選手になりたい」と力強く話した。【成田光季】